こんにちは。元キャバクラ店長のマツケンです。
キャバ嬢にちやほやされてつい気持ちが軽くなってしまい、夜の関係を迫る困ったお客さん、たまにみかけますよね。
キャバ嬢が、売り上げのためにお客さんとセックスしてしまうことを枕営業といいます。
先輩キャバ嬢やお店から、「枕営業をしてはいけない」と言われるものの、なぜ枕営業をしてはいけないのかをしっかり考えたことはありますか?
まず、枕営業をして得られるメリットをあげるなら、
- 短期的に指名が得られたり、売り上げが得られる
- 接客スキルがなくてもそれをセックスで補える
- 面倒な駆け引き自体がなくなる
という3つのポイントが考えられます。
枕営業をしてはいけないと言われるものの、「◯◯店の◯◯ちゃんは枕をしている」という噂が夜の世界で絶えない事を考えると、枕をするキャバ嬢はごく一部ですが存在しますし、キャバ嬢とのセックスを最終目標に掲げてキャバクラ遊びをしているお客さんも中にはいます。
それでも、僕は枕営業はデメリットだらけだと思います。
なぜデメリットだらけだと思うのか、元キャバクラ店長だからこそ言える真実を今日は皆さんに伝えたいと思います。
①〇〇ちゃんはさせてくれたのにと他店舗で言われる
お客さんはおしゃべりです。
セックスさせてくれたキャバ嬢の話を、自分の武勇伝のようにベラベラと周りに話します。
「ここだけの話」は少しずつ広まりますし、今は気軽にインターネットで書き込まれる危険性も上がっています。
「やらせてくれた」という話を同僚からきいて、お店にフリーのお客さんが実際に来るかもしれません。
その噂を聞いていた他店舗で働いていた女の子が、同じお店に移籍する可能性もあります。
なにより、枕営業で稼ぐとキャバ嬢とセックス出来たことを成功体験として学習し、他店のお店の女の子ともセックスしようと強引に誘うクソ客を形成してしまう事になります。
キャバクラに遊びにくるお客さんの質を高めたいとおもうのであれば、枕営業に逃げてしまうのは悪手でしかありません。
②お酒で酔った結果ヘルプの女の子に喋られてしまう
お客さんは本当におしゃべりです。
何度でも言います。おしゃべりなんです。
セックスさせてくれたキャバ嬢に対して、彼氏ヅラするようになり、上から目線になります。俺の女だと思うんですね。
もし、そのお客さんが席にいる時に、違うお客さんがお店に来て指名が被った場合、枕営業をして掴んだお客さんの接客を、ヘルプの女の子に任せなくてはいけなくなります。
独占欲や嫉妬から、ヘルプの女の子に枕の話を喋られてしまうことは避けられません。
また、セックスをした相手との距離感は、自分でも知らないうちに近くなるものです。
自分の行動や態度の変化から、同僚のキャバ嬢に気づかれる確率はかなり高いですし、その結果お店の空気が悪くなってしまったり、枕営業をしない主義のキャバ嬢からはほぼ確実といっていいレベルで嫌われます。
実は、ナンバー入りしているキャバ嬢のほとんどは枕営業をしていません。
なぜなら、枕営業をしていては体がもたないからです。
枕営業というのは、短期的にはある程度の効果を得られる方法かもしれませんが、長期的にみると効率の悪い営業法になります。
特に、キャバ嬢は風俗のような個人営業ではなく、他のキャバ嬢とのチームプレイは必須です。
「枕営業をするようなキャバ嬢のために動きたくない!!」
と考えるキャバ嬢が多ければそれだけお店で働きにくくなります。
ヘルプの女の子が好意的に動いてくれなければ、枕営業で掴んだ指名のお客さんも離れていきます。
結果的に稼げなくなり時給が下がってしまったり、お店もその頃には枕営業の噂を耳にしています。お店の空気を壊した問題児だとあなたをみるようになるので、そのお店を続けるメンタルが続かなくなってしまいます。
③一度誘いに乗ってしまうと、それがお客さんの中で当たり前になってしまう
「今日だけ特別だよ」なんて言っても、一度セックスをしてしまったら、そんなのは無理な約束です。
一度アフターでホテルに行ったら、次も絶対行けるものだとお客さんは思います。
「たくさんお金を使わせてしまったから断れない」と考えたり、「このお客さんが切れたら、売り上げが下がっちゃうかも…」と考えたりして、枕営業を後ろ向きな気持ちで始めてしまうキャバ嬢をたまにみかけますが、お客さんの押しに負けて枕営業に手を染めてしまうと一生後悔します。
どんなに強引に誘われても、その誘いに乗ってはいけません。
たくさんお金を使ってもセックスできないことに、お客さんは怒り出してしばらくはお店に来なくなるかもしれません。
でも、それはお客さんにとっての色恋が終わっただけです。
違うお店に飲みにいってもつまらないと思えば帰ってきます。
色恋営業だけでないしっかりした接客が提供できていれば、1ヶ月くらいであなたの元に帰ってきます。
男性は、口説き落とせなかった女性を神格化する生き物です。
色恋営業中は、お客さんからのセックスの誘いをのらりくらりと逃げ続けていいんです。
逃げ道のない強引な誘い方をしてきたお客さんには、「あなたのことが好きとか嫌いとかはおいといて、私はキャバ嬢をする上でそういう営業はしない」といっていいんです。
それで一度は離れても戻ってきた後は、セックスだけでない絆を築けるようになる可能性は高いです。
目の前のお客さんを良客にできるかどうかは自分自身。
お客さんとしっかり駆け引きをして、その駆け引き代にお金を使ってもらったんだと思うようにしましょう。
④関係を持ったことでお客さんがお店に来なくなる
男性には、大昔にマンモスを狩って生きていた時に身についた狩猟本能が備わっています。
マンモスを狩るには狩るための道具の手入れや周りの男との協力、そして狩り方の作戦などを頭の中で計算しながら挑まなくてはいけません。
色々な方法を駆使しながら獲物を狩ることができれば、それまで向けていた意識は次のマンモスへと向きます。狩猟はその繰り返しです。
キャバクラに遊びに来て楽しいと思える男性は、男性ホルモンの分泌が活発であることが多いです。
そのため、キャバ嬢に対しても、男としての自分の価値を確認したいと考えるので、疑似恋愛・本気の恋愛・セックスなどをキャバ嬢に期待しながら話しています。
目の前の美しい女性を自分のテクニックを駆使しながら攻略したいと考えますが、いざ攻略してしまえば、セックスができたキャバ嬢は、倒したマンモスと同じです。
次のキャバ嬢に意識が向くようになるのは男性の本能なんです。
枕営業を餌に、何度かお店に呼ぶことはできるかもしれません。
しかし、同じキャバ嬢とのセックスに飽きてしまう未来はいずれ訪れます。
キャバ嬢はセックスのプロでは無いからです。
なにより、枕営業をしてお客さんをつなごうと考えるキャバ嬢は、トーク力や接客スキル、見た目の面でお客さんに甘えていることが多いです。
セックス出来た事で冷静になってしまったお客さんが、だんだんお金を使わなくなってしまうのはそのせいです。
と考え出すお客さんも増える為、枕営業をするメリットは次第に薄れてしまいます。
⑤枕が選択肢にあるキャバ嬢は、キャバ嬢を続けられない
枕営業という選択肢が頭の中にあるキャバ嬢は、キャバ嬢という仕事が次第に面倒になります。
キャバ嬢は、ラインの返信や同伴、そして接客中のほんの少しのスキンシップからお客さんの心にときめきを与え、そしてそこに価値をもたせなくてはいけない仕事です。
安易なセックスで、お客さんの気をひくやり方をとるようになれば、だんだん好きでもない相手とセックスする事に麻痺してしまいます。
ましてや、お店の中で枕している事が噂になってしまう為、お店にもいづらくなります。
こまめなラインや同伴が嫌になるので、お店に出勤せずに裏引き(お店を通さずに、お客さんから直接お金をもらう行為)に手をだすようになります。
キャバ嬢の裏引きを僕は好意的に思いません。
なぜなら、
- スキルが身につかない
- トラブルにあいやすい
- いずれは捨てられる可能性が高い
- 相手が既婚者だと妻から訴えられる可能性もある
- 若さを失った時になにも得られない
という5つのデメリットがあまりにも大きいからです。
裏引きのお客さんを失ってからキャバ嬢をもう一度しようと思ったとしても、前と同じ時給では働けません。
裏引き時代は無職扱いになるからです。
しかも、裏引きという短時間でお金を得るやり方に慣れてしまっているので、キャバ嬢の仕事ができなくなり、体で稼ぐ風俗業界に足を踏み入れる事になりがちです。
ただ、風俗嬢の皆さんはそれなりにテクニックを駆使してキャバ嬢とは違った苦労をしながら仕事に向き合っています。
キャバ嬢の裏引きだから適当なセックスで許されていた事が、風俗嬢ならどんなお客さんであっても、ちゃんとしなくてはいけないとされている基本的な性サービスがたくさんあります。
そして、風俗の世界でもルール違反を求めるお客さんはいます。
その時になって、「そんなことまでやりたくない」と思ってしまうのはとても甘い考えです。
今は、脱ぐだけで誰でも稼げる時代ではありません。
⑥病気をもらったり妊娠してしまうリスクがある
キャバ嬢とセックスしたがるお客さんは、キャバ嬢とセックスすることが目標です。
いろんな人と関係を持っていることが多く、お客さんとセックスしてしまうキャバ嬢に対しても「どうせ俺以外ともこういうことをしているに違いない」と考える為、避妊しようとする人は少ないです。
いざとなった時に、白をきられることだってあります。
性病は自覚症状のないものも多く、気づいた時には手遅れな事も多々あります。
もともと生理が不規則だったりすると、妊娠に対して気づくのが遅れてしまいがちです。
望まない妊娠は、健康な体を傷つけるだけでなく望まない赤ちゃんを産む事にもつながります。
その時に連絡がとれるお客さんばかりではありませんし、責任を取ってくれるとも限りません。
父親が誰かわからないなんて事になればどうしようもありません。
身体的なリスクを考えると、枕営業はとてもハイリスクな営業法だと言うことがわかるはずです。
⑦キャバ嬢という仕事に誇りを持とう
キャバ嬢とセックスしたいな〜と思っていても、キャバクラがセックスできない所だという事はお客さんも本当は分かっています。
それでも口にするのは、「試しにいってみてOKだったらいいなあ」と思うからです。
キャバ嬢に隙があるかどうかを確かめている訳です。
「簡単にセックスをするようなキャバ嬢ではない」という気持ちを、一人一人のキャバ嬢がちゃんとプライドを持って行動することで、「試しに言ってみよう」と考えるお客さんの総数を減らせます。
キャバ嬢を続けるなら、まず誇りを失ってはいけません。
「こんなにお金を使ってもらって悪いな」と思うのではなく、「それだけの価値が自分にはある」と自分を認め、そしてその価値を実際に自分に持たせるように努力しましょう。
最初は、理想と現実が伴わず疲れる時もあるかもしれませんが、諦めなければ近づける筈です。
そうすれば、お客さんと接していても下心ばかりのお客さんで辛くなるという事も少なくなるので、長く同じお店で働けます。
まとめ
キャバ嬢にとって、枕営業は麻薬と同じです。
一度手を出すと、癖になりますし辞められません。
一瞬の指名や売り上げは得られても、スキルのない枕営業バブルは長く続かないんです。
枕営業をやめようと思ってお店を変えても、枕営業時代のお客さんが新しいお店を探し当てて逢いに来たりします。
最初からしなければよかったとその時に後悔しても遅いです。
枕営業はほんの少しのメリットと、たくさんのリスクしかありません。
目先のメリットに騙されずに、接客スキルをあげるようにコツコツと頑張るようにしましょう。
そして、もしも特定のお客さんとの枕営業を強制してくるお店に在籍している場合は、そのお店はいつ摘発されてもおかしくないヤバイ店です。
速やかに他のお店をさがしましょう。